慶事のしきたり

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慶事のしきたり



贈りものをする際、注意しなければならないのが水引や表書きのしきたりです。せっかく気持ちをこめて贈っても、間違ったかたちで贈ってしまうと相手に対してとても失礼になるので、きちんと基本を確認しましょう。



水引について

本来、水引をかけることは穢れのないことを意味し、物事の成就を「水引を結ぶ」ということに託したといわれています。通常、お祝い事では紅白あるいは金銀の水引を使います。また、水引には様々な結び方があり、お祝い事では主に以下の2種類の結び方が用いられています。

結びきり(AB)
この結びきりは、一度結ぶとほどけないことから二度と繰り返してほしくない結婚や病気見舞いなどに用いられる結び方です。特にBは、明治以降に考案された新しい結びきりで最近の祝儀袋によく用いられる結び方です(Aの方は、最近では主にのし紙に用いられる結び方です)。

蝶結び(C)
この蝶結びは、簡単にほどいて結びなおせることから「出産」などの何度繰り返してもよい祝い事に用いる結び方です。何度も繰り返すという意味がこめられているため、結婚祝いには適さない結び方です。



上包みの折りたたみ方は?

上包みの裏側の折り方には注意が必要です。今回のような慶事の際、図のように下側を上側にかぶせます。上向きにさせることで「慶び事を受ける」という気持ちを表しているといわれています。くれぐれも、折り方を間違えないよう注意しましょう。



贈り主の氏名の書き方

通常、名前は水引の下側部分に表書きよりやや小さめに書きます。筆記用具は筆や筆ペンを使い、ボールペンやサインペンは避け、濃い墨で書きます。複数で贈る場合は以下の通りです。

連名の場合 ・・・ 目上の人を右から順に書く。最大3名まで。
夫婦連名の場合 ・・・ 夫の氏名を左に、妻の名前だけを右に書く。
家族の場合 ・・・ 家族全員で贈るときは「家族一同」と一同をつける。
4名以上の場合 ・・・ 代表者の氏名を書き、左に「外一同」とする。



のし(熨斗)について

熨斗とは、本来「伸し鮑」という言葉から由来している言葉といわれています。中世の頃、伸して干した鮑である「伸し鮑」は、武家の祝儀の贈答品として用いられていました。その「伸し鮑」が時代とともに簡略化されて、現在では上の図のような紙に代用されています。
ちなみに熨斗は、お祝い事の贈答品に用いられていたことから弔事全般、病気見舞いなどにはつけません。また、熨斗自体が元々なま物であるため、お祝い事であっても魚貝類や肉類などのなま物にもつけません 。






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